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EU加盟27ヶ国の死者数が1万650人【7月14日(火)】

西欧を襲った記録的な熱波により、6月22~28日のわずか1週間でEU加盟27ヶ国の過剰死者数が約1万650人に達したという報告は、大変重い意味を持っています。


死者の大半は65歳以上の高齢者であり、感染症など他の大きな要因では説明できないことから、極端な高温が死亡増加の主因と考えられています。


今回の出来事は、「猛暑は不快なだけ」という認識を改める必要があることを示しています。


熱中症だけでなく、高温による脱水や心臓・血管への負担、呼吸器疾患の悪化などが重なり、多くの人命が失われました。


欧州は日本ほど冷房の普及率が高くなく、住宅や交通インフラも猛暑を前提として設計されていない地域が多いため、被害が一段と拡大したとみられます。


また、この熱波は経済面にも大きな影響を及ぼしています。


電力需要の急増、農業生産への打撃、森林火災リスクの上昇、鉄道や道路などインフラへの負荷、さらには労働生産性の低下など、多方面で損失が発生しました。


猛暑はもはや一時的な気象現象ではなく、経済活動全体に影響を及ぼす構造的なリスクになりつつあります。


投資家の視点から見ても、この流れは重要です。


今後は空調設備、省エネ建材、送配電網の強化、水資源管理、防災・気候適応インフラなどの需要が世界的に拡大する可能性があります。


日本企業でも、空調機器、電力設備、断熱材、建設、防災関連企業には追い風となる分野が増えていくでしょう。


一方で、気候変動と今回の熱波との関連については、多くの気候科学者が「人為的な地球温暖化によって、このような極端な高温の発生確率や強度が高まっている」と指摘しています。


ただし、個々の熱波を温暖化だけで説明することはできず、大気の循環や高気圧の配置など複数の要因が重なって発生する点には留意が必要です。


今回の欧州の事例は、日本にとっても決して対岸の火事ではありません。


猛暑への備えは、防災だけでなく医療、都市計画、エネルギー政策、さらには企業経営や投資戦略まで含めた、社会全体の課題になってきていると言えるでしょう。